お知らせ

年頭の挨拶:2014年中の活動と2015年中に計画している活動

(2015/01/05更新)

寒中お見舞い申し上げます。

大震災とそれに続く原発事故以来、四度目の新年を迎えました。
新年にあたり、昨年行った活動と今年予定している計画をご報告します。
今年も共感と協働の精神で被災地の再生に全力で取り組みますので、皆様の多方面のご協力をよろしくお願いいたします。                
2015年1月吉日
認定NPO法人 理事長 田尾陽一

2014年中の主要な活動
■ 3回目の試験水稲栽培で収穫した米を、JAそうまに持ち込み全袋検査を受けました。その結果、全袋が検出限界値を下回りました。会員有志で試食したところ、とても美味しいと好評でした。
■ 霊山センターを開設しました。特定非営利活動法人小児慢性疾患療育会の皆様のご厚意と協力で、年間を通じて利用できる活動拠点としてスタートしました。
■ 飯舘村の生活と産業の再生に向けて、モデル居住ハウスを構想し、そのためのデータを得るために実験小屋を設計製作し実験を開始しました。
■ 村民による放射線測定を開始して3年が経過しました。放射線測定の精度を上げより正確な情報を提供するため、測定専用車2台をKEKやスズキ自動車㈱の協力で新に導入しました。会員ボランティアの放射線測定も村外ルートを含め継続して行っています。
■ 受け継いだ土地や建物を大事に思う村の方々のそれぞれの思いに寄り添うため、小宮で桜の植樹会を開催し、多くの学生やボランティアが参加しました。
■ 国主導の除染が進む地域で、除染の実態を把握するための放射線測定や、除染前と除染後の土壌などの放射能測定を行いました。
■ NPO法人都市農村交流推進センターと協力して佐須にビニールハウスを建設、点滴養液栽培を開始しました。
■ 東京大学農学部職員等と協働で運営している「サークルまでい」の活動を継続し、各種の放射能測定を行いました。
■ 福祉や医療関係者による被災地の方々の支援活動の試みとして、いいたてホームや仮設住宅の訪問を行いました。
■ 3月に飯舘村役場飯野支所、5月と10月に東京大学農学部において活動報告会を開催しました。
■ 東京都より認定をうけ、6月に認定・特定非営利活動法人となりました。

2015年取組を計画している活動
□ 3回目のイノシシ捕獲を年末から計画しています。村民・専門家・ボランティアがイノシシ捕獲のタイミングに合わせて即時に活動できるように待機しています。この冬は除染作業員約7,500人が村内で活動しているためイノシシが里に下りてこず捕獲に時間がかかっています。
□ 試験水稲栽培、放射線の全村測定、点滴養液栽培、「サークルまでい」を中心として放射能測定など従来からの活動をさらに充実させます。
□ 霊山センターを拠点とする活動を充実させ、飯舘村・伊達市・相馬市など行政の枠をこえ活動を展開し、地域住民・会員・訪問者の交流拠点として機能できるようにします。宿泊施設としての機能を備えている利点を生かし、全国・世界の学生や社会人が福島の実態を知ることができるようスタディーツアーの拠点としての機能を充実させます。
□ 国の方針による除染が行われていますが、除染の有効性や、除染により表土が失われたことが、地域の農業・環境にどのような影響を及ぼすかを検証していきます。そして今後の地域再生に必要な方法を、住民やボランティア・専門家が協力して探ってゆきます。
□ 避難命令解除後を見据えて、佐須地域にモデル居住ハウスを建設すべくその準備を進めています。これは森林資源・石材・土など飯舘村地産資源の将来活用を展望しています。
□ 放射能測定について現地化をめざし測定機器の充実を図ります。また放射能測定の知識をもったスタッフを現地に配置できるよう人材の育成や発掘を目指します。
□ ふくしま再生の会の活動を多くの方に知っていただき、原発被害地の生活と産業の再生のために、共感と協働の輪を世界に広げてゆきたいと思っています。

TOPへ戻る